2010-03-12

Rework - 小さなチーム、大きな仕事

彼が以前から「ちょ〜いい会社だ!」といつも言っている、37signalsという会社で出している本の邦訳「小さなチーム、大きな仕事」(原題はRework)を読みました。

英語の本はハードカバーで本のデザインもおしゃれな感じ。

REWORK: The new business book from 37signals.

しかしなぜ、日本での出版は新書で、しかもノーデザイン(黄色い雫はハヤカワ新書の統一デザイン)。。。すごく残念。せっかくならおしゃれな本を読みたい^^;

Amazon.co.jp: 小さなチーム、大きな仕事―37シグナルズ成功の法則 (ハヤカワ新書juice): ジェイソン フリード, デイヴィッド・ハイネマイヤー ハンソン, 黒沢 健二, 松永 肇一, 美谷 広海, 祐佳 ヤング


でも中身はとてもよかったです!一気に読んで、そしてすごく影響を受けました。
・・・というか正確にいうと、彼が仕事に関して今まで言っていたことがやっと理解できた、という感じ。

仕事に対しての常識とか、「普通の会社っていうのはこういうもんだよ」みたいな感覚を明快に吹き飛ばしてくれます。
ひとつひとつのトピックに、「なるほどね〜、そういうことなら納得だわ。私もそういう働き方をしたいわ。」とうなずいているうちに読み終わってしまいました。

数あるトピックのうち、中でも私の胸にガツンと刺ささってきたトピックを挙げてみたら10個になったのですが、その中でも特に私に必要と思われる5つを紹介します。

1. 仕事依存症(ワーカホリック)はばかげている
働き過ぎは、解決するものより多くの問題を生み出すことになる。
仕事しかしないのでは、およそ正しい判断は下せないだろう。価値観も狂ってくる、努力に値するものとしないものがわからなくなる。
英語版の文章だと、「ワーカホリックはくびにしろ」みたいにもうちょっと過激な表現になっているそうです^^;
私は今の仕事を始めてから2年間くらい、夜9時とか10時、時には終電まで仕事をしていることがけっこう頻繁にありました。その時はその時で、自分でやりたいからやっていた部分もあったんだけど、やっぱり「努力に値するものとしないものがわからなく」なってくるっていうのはあったかも。そして、その2年は本当に仕事しかしていなかった気がします。

今はできる限り、定時を過ぎたらすぐに会社を出られるように1日の時間を意識して仕事をすることにしてます。それは、仕事の後にやりたいことがいろいろあるから。(このブログを書いたり、お料理したりデンマーク語を勉強したり、いろいろ♪)

だからこそ、仕事の時間は自分の中で常に効率性を考えたり優先順位を決めるようになったので、結果的に生産的な人になれているかな、と思っています。
あとやっぱり、仕事「しか」しないのは、知らないうちに視野がせまい人になってしまうんだな〜と実感。アイディアが出なくなってくる!これは怖い&つまらない毎日になります。

2. 熱意を優先順位と混同するな
新しいアイディアへの熱意は、そのアイディアが持つ本当の価値の正確な指標ではない。だからまず、「すばらしいアイディア」はしばらく棚にあげておこう。瞬時の熱意に押されて行動してはいけない。アイディアを書きためて、何日か棚にあげておこう。落ち着いてから、そのアイディアの優先順位を評価してみるのだ。


これ、私よくあるんですよね〜。前にストレングスファインダーのエントリーでも書いたけど、新しいアイディアを思いつくと、夜寝る間も惜しむほど、すべての事をストップしてでもそのアイディアに夢中になってしまいます。
なるほど。いったん書き留めて、落ち着いてから優先順位を評価。これはぜひやってみようと思います!

3. 決断することで前に進む
はっきり決断しないと、仕事は山積みになってしまう。できるだけ「これについて考えよう」ではなく「これについて決断を下そう」と思うことだ。
これも、仕事中によくあるかも。毎朝今日やる事をリストアップしてるのですが、「○○について考える」というToDoをよく作ってる。そして確かに、考えるだけだから結局結論がでなくて次に進んでいないことが多い。早速来週の月曜日から、ToDoは「○○についてどうするか決める」に変えてみる!

4. まずは作りはじめよう
なにをしたかが重要なのであって、考えたり、言ったりすることが重要なのではない。作り始めるまであなたのすばらしいアイディアはアイディアにすぎない。それはみんな持っているものだ。

確かに。成功している何かを指して、「あ〜あれね、実は私も昔同じこと考えてて、やろうとしてたんだよね。もしやってたら、同じように成功してたのにね〜」みたいなイタい人にはならないように、気をつけようと思います^^;

5. 中途半端な製品ではなく、半分の製品
多くのすばらしいアイディアも、一度に実現しようとすると一気にくらだらない製品になってしまう。より良いもののためには、愛着あるものをいくつか犠牲にしないといけない。量より質だ。

これは私がここ1年間、ウェブサイトの機能開発に携わって直接彼に教えてもらったこと。もちろん私は実際に機能を作る仕事ではなくて、「こういう機能があったほうがいい」「こんなサービスにしたい」という希望を伝えて形にしていくわけですが、どうも詰め込みすぎてるみたいで。いつの間にか、「あれもほしい、これもほしい」という状態になってしまいます。そして、一度自分が考えたものだから、デベロッパーである彼に「この機能は後回しにしよう」って言われても、なかなか納得しない^^;
(わざわざ「やめよう」ではなく、「後回しにしよう」と言ってくれているにも関わらず^^;)

だけど、それを押し通した結果、「くだらないものになってしまう」ということの意味を、この仕事を通して学んでいるところだったりします。量より質が大切ですね。

ちなみに残りの5つは:
  • 計画は予想にすぎない
  • 睡眠をとろう
  • 会議は有害
  • まだ起こっていない問題をつくってはいけない。現実に問題になってから考えればいいことだ。多くの「もしも」は起こらない。
  • 何にでも許可を必要とする環境は、「何も自分で考えない文化」をつくる
結論

この本に書いてあることすべてを、いつも必ず100%実行できるわけではなくて、状況によっては仕方ない場合もあるはず。
だけど、ここにまとめたことを普段から意識しているかいないかによって、同じことに対応するのでも雲泥の差が出てくるんだろうな、というのがこの本から得られた私の結論でした。

以上☆

ちなみに私、読書は好きでけっこうたくさん読むんですが、普段さらっと読むとすぐに内容を忘れてしまうので、今回のは2回通しで読んで、内容を自分の中で整理しました。

こんなに長ーいブログ、読んでくれて感謝!です! Mahalo!